富裕層営業のコツ|接点の作り方から信頼構築・紹介獲得まで
富裕層営業に挑戦したいけれど、何から始めればいいか分からない営業パーソンは多くいます。
富裕層は紹介が前提のマーケットであり、一般的な営業手法だけでは接点すら持てません。
一方で、接点の作り方や響くトークには、再現性のあるパターンが存在します。
ここでは、富裕層と出会う方法から、信頼関係を築くポイントまでを解説します。
東京工業大学卒業後、博報堂を経てプルデンシャル生命保険にて4年連続MDRT会員。営業所長・支社長としてマネジメントも経験し、育成メンバーの約60%をMDRT会員に育成。2019年、営業を科学することに特化した株式会社インビクタスを創業。
プロフィール詳細を見る →富裕層営業とは?一般営業と何が違うのか
富裕層営業とは、経営者や開業医、ハイパフォーマーなビジネスパーソンを対象にした営業活動です。
一般的な営業と比べて、求められる知識や関係構築の深さが大きく異なります。
まずは、富裕層営業の土台となる考え方を整理しましょう。
- 富裕層営業の対象となる顧客層の特徴
- 一般営業との違い
- 紹介が起点になる理由
- よくある失敗パターン
最初に、対象となる顧客層の特徴から見ていきます。
富裕層営業の対象となる顧客層の特徴
富裕層営業の対象となるのは、上場企業やオーナー企業の経営者です。
開業医や弁護士、税理士などの士業も含まれます。
外資系企業や大手商社、M&A(企業の合併・買収)業界で高い成果を出すビジネスパーソンも対象です。
一般的な消費者向け営業とは異なり、相手はすでに資産や年収を持っています。
「何を買うか」より「誰から買うか」を重視する傾向が強い層なのです。
一般営業との違い
富裕層は総じてリテラシーが高く、職業特有の悩みを抱えています。
例えば開業医であれば、子どもの医学部進学にかかる学費が数千万円規模になることも珍しくありません。
税引後の収入から準備するのは、決して簡単ではないでしょう。
こうした背景を理解し、資金移動や法人保険を使った対策まで提案できる知識が必要です。
商品説明だけのトークでは、富裕層には響かないのです。
紹介が起点になる理由
外資系企業の社長や、高級住宅街に住む地主には、飛び込みやテレアポで会うことはほぼ不可能でしょう。
富裕層は富裕層同士のコミュニティでつながっています。
信頼できる人からの紹介があれば、会う機会が生まれます。
紹介を連鎖させることで、超富裕層への営業につながった例もあります。
富裕層営業において紹介とは、特別な技術ではなく前提条件なのです。
紹介を起点にした営業の考え方は、以下の動画でも解説しています。
よくある失敗パターン
最も多い失敗は、もう少し仲良くなってから営業しようと考えてしまうことです。
結果として、知り合いのまま関係が終わってしまうケースが目立ちます。
名刺交換した直後こそ、提案のチャンスでしょう。
時間が経つほど、相手の中での印象は薄れていきます。
出会った直後に「ビジネスの話を聞いてもらえないか」と切り出す姿勢が重要です。
富裕層と出会う「接点」をどう作るか
富裕層営業の出発点は、富裕層と出会う場を持つことです。
ここで紹介する接点づくりの方法は、インビクタス代表である岡自身が現場で実践してきた経験に基づくものです。
岡個人の特別な才能によるものではなく、営業として誰でも実践できる「型」として、インビクタスのトレーニングでも扱われている考え方です。
- 接点づくりの具体例
- コミュニティ参加と最初の一言
まずは、岡自身の経験から見ていきます。
接点づくりの具体例
岡は、経営者が多く集まる高級スポーツクラブに入会し、平日の早朝に行われる激しいトレーニングクラスに参加していました。
平日の朝から運動できる人には、時間に余裕のある経営者が多く含まれているそうです。
会員制ゴルフでラウンドをともにした相手に営業をかけることもありました。
また、高級寿司店を行きつけにし、まず店の大将に「断られたら、二度とこの店で営業しません」と本気で営業をかけた経験もあります。
結果として大将や女将に信頼されるようになり、富裕層を紹介してもらえる立場になっていったそうです。
サウナで出会った相手に「いい体をしていますね」と声をかけ、その日のうちにLINEを交換して営業につなげた例もあります。
特別な場所だけでなく、日常のあらゆる場面が接点づくりの機会になるのです。
コミュニティ参加と最初の一言
世の中には、入会金200万円、月額20万円といった、経営者向けの高額な勉強会も存在します。
岡は、こうしたコミュニティへの参加を、短期の費用ではなく長期の投資として位置づけてきました。
参加してすぐに売上へつながるわけではありませんが、1年、2年と関係を続ける中で、上場企業の経営者とつながることもあります。
接点を持てた相手には「保険に入ってください」ではなく、「私のビジネスが、あなたのお役に立つか判断してもらえませんか」と伝えることが重要です。
プロフェッショナルとして提案の機会を堂々と求める姿勢こそが、その後の関係を大きく左右するのです。
富裕層の「悩み」を見抜き、刺さる提案をする
接点を持てても、響く話ができなければ関係は深まりません。
ここで紹介する提案の切り口も、岡氏が現場で積み重ねてきた経験をもとに、インビクタスが営業組織への指導にも活かしている考え方です。
職業ごとの実例として、参考にしてみましょう。
- 開業医・M&A業界・士業トップ層への提案例
- 商社マン・富裕層の奥様層への提案例
それぞれの職業について、岡の経験をもとに見ていきます。
開業医・M&A業界・士業トップ層への提案例
開業医は、傍から見れば裕福に見えますが、会社員のような退職金制度を持っていません。
引退したくても引退できない、後継者がいないと辞められないといった悩みを抱える方が多くいるそうです。
岡は、こうした方に対して、退職金代わりになる積立の仕組みを提案してきました。
一方、M&A業界のトップセールスのように、年収数千万円規模を稼ぐ方には、別の切り口を使います。
こうした仕事はいつまで稼げるか分からない不安定さを抱えているため、「稼いでいる今のうちに、まとまった資産を預けておくと安心です」という提案が刺さるのです。
商社マン・富裕層の奥様層への提案例
大手商社の社員は、平均年収が高い一方で、海外駐在で貯めた資金が普通預金のまま残っている方も少なくありません。
岡は、こうした方に対して「資産の運用を任せてもらえると、お役に立てます」という提案をしてきました。
富裕層の奥様層には、感情に訴える伝え方が効果的だといいます。
例えば介護がテーマであれば「将来、娘さんに毎日介護をさせたいですか」と問いかけ、「嫌だ」と感じてもらったうえで「毎月決まった資金が出る仕組みがあれば、プロのサービスを頼めます」という流れにつなげるのです。
感情の動きに沿って話を進めることが、提案を受け入れてもらいやすくするコツでしょう。
職業ごとの悩みを把握し、それに合わせた提案を準備しておくことは、属人的なスキルというより、事前の準備によって誰でも近づけるノウハウだといえます。
富裕層営業で信頼関係を築くために大切なこと
職業別の切り口が用意できても、信頼関係の土台がなければ提案は届きません。
富裕層営業における信頼構築には、共通したポイントがあります。
関係を深めるための考え方を紹介しましょう。
- 名刺交換後はすぐに動く
- 富裕層との関係を長期的に育てる視点
- 自分のマーケット戦略を定義する
出会ったあとの関わり方を、順に確認します。
名刺交換後はすぐに動く
名刺交換のあと、もう少し関係が深まってから連絡しようと考える人は多くいます。
時間が経つほど、相手の中での印象は薄れていくものです。
出会った翌日にお礼の連絡を入れることが、最初の一歩でしょう。
自身が執筆した本を送るなど、具体的な行動も信頼につながります。
早い段階での行動こそが「仕事ができる人」という印象を作るのです。
富裕層との関係を長期的に育てる視点
コミュニティで出会っても、すぐに商売につながらない場合もあります。
ここで関係を終わらせる必要はないでしょう。
食事会やゴルフを自ら企画し、富裕層を招く取り組みも有効です。
こうした場を重ねることで、自分自身がつながりの中心になっていきます。
相手にニーズが生まれたとき、声をかけてもらえる関係が育つのです。
自分のマーケット戦略を定義する
「どんな職業や状況の人に、どんな役立ち方ができるか」を書き出してみましょう。
5つ以上の引き出しを用意できると、対応の幅が広がります。
この整理そのものが、営業パーソン自身のマーケティングといえるでしょう。
誰に何を提案できるかが明確であれば、接点を活かしやすくなります。
準備の有無こそが、紹介の連鎖が生まれるかどうかを分けるのです。
まとめ|富裕層営業で成果を出すために大切なこと
富裕層営業について、ここまでのポイントを振り返ります。
1点目は、接点づくりと提案トークを常にセットで準備することです。
2点目は、信頼関係は最初の出会いの瞬間から積み重なっていくという点でしょう。
3点目は、居心地の良い市場に留まらず、新しい場に飛び込む姿勢です。
富裕層営業は、特別な才能がなくても、準備と行動の積み重ねで成果につながるものです。
営業力の強化に向けた取り組みについて相談したい方は、お気軽に弊社にお問い合わせください。